結婚情報の耳より情報集めました
結婚情報の耳より情報集めました
物語を複雑にし、読む者にもスリリングな感情を抱かせるのが常だ。
でもいまどきの男女は、交際段階からいわば家族ぐるみの″ふだん着デート″を繰り広げる。
両親は禁じるどころか、両手を広げて「いつでもどうぞ」とピュアな恋愛を公認してくれる。
これでは道ならぬ恋は生まれにくい。
そして感情面でも、胸が苦しくなるようなときめきや葛藤、あるいはトロトロした恋愛関係を嫌う″エコ恋愛″派の男女が多いようなのだ。
不倫は「大変そう、疲れそう」「最近は『結婚しても、親(実家)の近くを離れたくない』と希望する男女も結構いる」と話すのは、結婚情報サービス大手の「Oーネット」広報・M鍋文子氏。
先日も、同社に登録する女性から「遠距離だったり転勤が多い男性は、最初に候補者から外してください」と言われたそうだ。
そんな人とは初めから会わないほうがいい、もし好きになったら苦しむだけだから、それが彼女の言い分だった。
確かに賢い。
「実家の近くに住む」が結婚の第一条件なら、そこに当てはまらない恋愛は最初から排除してしまったほうが、余分なパワーを消費しなくて済む。
また20代女性は、報われないことが多い恋愛=不倫、への憧れも極めて弱い。
08年9月99一日号の『AERA』(朝日新聞出版)で「アラサー女子 がけっぷち不倫」という特集にコメント協力した際も、それを裏付ける結果が出た。
まず「既婚男性と交際したことがありますか?」の問いに「ある」と答えた独身女性は、38〜45歳(既婚者の独身時代を含む)の48%に対し、28〜35歳では半分(25%)しかいなかった。
「若い分、経験がないだけでは?」と一旦斜めから見るも、「魅力的な既婚男性にアプローチされたら、どうしますか?」と聞かれて「(条件付きで)交際してもいい」と答えた28〜35歳の独身女性は、15%しかいなかった。
また同年代で不倫経験のない女性に「不倫している女性について、どう思いますか?」と聞いたトップの回答は「大変そう、疲れそう」で、約半数の49%にものぼった。
「ドキドキするのって、疲れませんか?」一方の独身男性はといえば、『失楽園』(W辺淳一)のような一世一代の不倫を「大いなる恋愛リスク」だと感じるケースも多い。
拙著『独身王子に聞け!』を書いたとき(06年)、30〜40代の独身男性約60人にインタビューした。
彼らの多くは当時、テレビドラマの『失楽園』(日本テレビ系)が話題だったこともあり「あんな大恋愛に憧れる」と口にした。
だが私が「本当ですか? 失楽園の場合、会社をサボって不倫相手と温泉に行かないとダメなんですよ」と茶化すと、たいていはこう切り返した。
「そうか、じゃあいいや」「仕事をサボるわけにはいかない。不倫にそれだけの価値があるとも思えない」とくに30〜40代の受験世代の男性は、勉強同様、仕事に対する競争意識も高い。
最もプライオリティが高いのは、8割がた仕事。
とくにバブル崩壊後、恋愛は二の次、三の次の男性がほとんどで、不倫と秤にかければ「仕事が大事」となるケースが圧倒的だ。
不倫どころか、一般的な″ハレ″の恋愛まで「疲れる」と見る向きもある。
先日も20代の女性アイドルAが、ある女性誌のインタビューに、こう答えていた。
「(恋愛で)ドキドキするのって、疲れませんか? 顔見てドキッとか、手が触れてドキッとか、なんか疲れそう(笑)。それよりも、生活の中のふとした瞬間に感じる温かい気持ちを大事にしたいんです」(09年3月号 講談社『With』) 弱冠20代で、ドキドキする恋愛が「疲れる」とは!驚いた私は早速、その日会った5人の20代女性に「どう思う?」と聞いてみた。
すると彼女たちは、口を揃えてこう答えた。
「分かる。私もそういうの、もういい(要らない)かな?」「ドキドキする恋愛って、あとあと面倒が起こることが多いんですよね」多少極端な例だが、これまで20代男女約150人に取材した経験からも「概して20代男女は、恋愛に過度なドキドキワクワクを求めない世代」だと断言できる。
疲れることや面倒なことは避けたい、恋愛リスクは回避したい……そんな若い男女特有のエコ心理については、のちの第4章で詳しくご紹介しよう。
私は『男が知らない「おひとりさま」マーケット』(04年)や『独身王子に聞け!』(06年。いずれもN本経済新聞出版社)を書いて以来、のべ300人以上の独身男女に対面取材を重ねてきた。
そこで気づいたのは、20〜30代独身女性の多くがこう考えている、という事実だ。
「結婚しても、いま(独身時代)の生活。レベルは落としたくない」彼女達が「いまの生活レベル」と称するもの、それは多くが「親(父親)」の収入の元に成り立っている、実家暮らしの″いま″だ。
何しろ、20〜30代の未婚女性の約9割が仕事をもち、8割が親と同居し、そのうち3割以上(20代では4割以上)が、実家に1円も生活費(含‥家賃、食費、光熱費その他)を入れていないのだ。
入れている金額の平均も、30代女性の場合で3万円ちょっと(03年 内閣府「国民生活白書」ほか)。
ゆえに未婚女性の可処分所得は、既婚女性よりずっと高い。
もちろん彼女達が現状に100%満足しているわけではないし、漠然とした将来不安もある。
昨今の婚活ブームで、結婚を焦る女性もいる。
それでも「結婚することで、なんとかいまの生活レベルを改善したい」と考えるケースは極めてまれだ。
つまり恋愛同様、結婚も、時代が「男女平等」へと向かう過程で(女性にとっても)義務ではなく08年のLーマンショックまでは、結婚そのものを、次のように捉える男女も目立った。
「結婚は、してもしなくても構わない」「いい相手がいればするが、無理にする必要はない」 少し前のデータでも、その傾向が顕著だ。
たとえば、08年8月のY売新聞「連続世論調査〜結婚観」。
この中で、「女性は結婚しなくても幸せな人生をおくることができる」と答えた男女(20代以上)は55%と、過半数を超えた。
とくに女性ほどそう思う割合が高く、約6割を記録。
すでに結婚は「してもしなくてもいい」という″趣味″の領域に達していることが、数値でも明らかになった。
少なくとも都会では……。
ちなみに「都会では」と銘打ったのには、理由がある。
これほど未婚男女が多い昨今だが、地方では20代半ば〜後半を過ぎると「まだ結婚しないの?」と結婚プレッシャーを浴びせられる男女も、いまだにいる。
大学生、あるいは社会人になって上京した女性の多くは、「実家(地方)には戻りたくない」と強く訴えるほど。
地方には仕事がないのともう一つ、20代後半を過ぎて結婚しないまま戻ると、近所や親戚から「(男性関係で)何かあったのか?」と好奇の目で見られてしまうから、と言うのだ。
以前、世界最大の恋愛・結婚マッチングサイト『Mチードットコム』日本法人(Mッチードットコムジャパン)の元代表・K野克己氏は、こう話してくれた。
「日本では、お盆とお正月になると、決まって(出会いサービスへの)登録者が増える。
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